~カンベリ修理~
三味線は弾いているとツラの糸を抑える所が徐々に減っていき溝ができていきます。勘所が減るという事からそれをカンベリといいます。
ちょうどその溝部分を抑えると音が割れるので定期的に修理する事をお勧め致します。
このお客様の三味線はあまりカンベリはしていませんでしたが、早めに取る事で棹が長持ちするので今回とりました。↓
まずかんなで全体を削ります。たくさん削るのではなく、カンベリがとれる程度です。
この時大事なのは、三味線の上から下までかんなをかける事です。カンベリ部分だけ削るとそこだけ凹んでしまいますので三味線が凸凹になります。
全体にカンベリをとったら次は磨きです。当店では棹が凸凹にならないように長い砥石を使用して磨いております。↓
磨きで棹全体を綺麗にしましたら次はさわりを切ります。ここの作業が一番難しく技術がいる作業なのですが、当店ではかならず調整致します。↓
そこまで終われば全体に漆を入れて完了です。漆が苦手な方は椿油を入れます。